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ミッドウェイ その1

 以前からちょっと触れようと思っていたのですけれど、あまりにも劇的な展開で語りつくされてるメジャー観が強く、どうしたものかと考えてましたが、一度は触れておこうかと思いまして。

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 「運命の5分間」などと語られたりする転換点として位置づけられる海戦なわけですが、それ以前の問題だろうに、と思うのですよね。
 いや生産力10倍以上で輸入がなくても戦える米国を敵に回した時点で勝てるわきゃない戦ではあったものの、海戦当時はまだいくらかは日本が押せていたんです。

 米国にケンカ売った時点で負け、という論はとりあえず置いておくとして。それ以降について全体像を把握しておきましょうか。
 「ミッドウェー」という表記が日本ではメジャーですが、焦点になった島が「Midway」ですので、ミッドウェイと書きたいところ。
 皮肉な名前の島ですよね。アジア大陸方面とハワイの中間にある島、ということでミッドウェイと名付けられたのですが、太平洋戦争の中間点、つまりミッドウェイでもあるわけで。

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 ミッドウェイ島はこの位置です。ハワイには米国太平洋艦隊の大根拠地である真珠湾があります。日本列島とハワイの中間点、というよりもハワイ寄りな位置。
 ここを攻めたら嫌でも米国は空母機動部隊を出撃させ、おびき寄せることができるんでないかな?

 なんでそういう発想になったかというと、まずは開戦劈頭の真珠湾奇襲攻撃の結果です。予定では米国太平洋艦隊の主力を一網打尽に真珠湾奇襲で壊滅させる予定でした。そのアテがはずれたのです。

 そもそも日本海軍の伝統的戦略は、攻勢に出るのではなく守勢で構えるもの。貧乏国日本でありましたし、軍縮条約で対米6割海軍に抑えつけられてましたから。相手に対して7割ならばなんとかなる、という当時の常識以下の勢力しか日本は持ってませんでした。
 そしてインドネシアなどの石油産出地を狙った作戦を日本が展開しても、横合いから米国太平洋艦隊が出てくるとうまくやれる自信がなかったのですね。

 とはいえ、日本の第一目標は東南アジアの資源地帯占領。当時は英国や蘭国の植民地であった資源地帯から商行為では油を売ってもらえなくなってましたから。ABCD包囲陣という教科書に載ってるやつです。
 それなら軍事力で占領するしかねーやというくらい、日本は資源輸入に切羽詰まってたのですよ。そこが第一目標。

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 けれどそれを遂行する上で最大の懸念は、米国太平洋艦隊の動向でした。そして英国の東洋艦隊ですね。有力なこれら艦隊の動向はかなり気になって当然。
 結果として米国太平洋艦隊は真珠湾で大きなダメージを受け、英国東洋艦隊はシンゴラ沖で劇的な壊滅となるわけですが。

 真珠湾で大ダメージを受けた米国太平洋艦隊。そのダメージというのは米国が誇る戦艦群のみでして。米国航空母艦勢力はたまたま真珠湾から遠く出かけていて無傷のまま。
 頼みの戦艦群が全滅となれば、米国としては手元にある駒である航空母艦を利用した作戦を立てるしかありませんな。ここから米国らしい反撃が始まるのですよ。

 続きます。

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