« メリルRAWの処理 | トップページ | 60Dは良いカメラですよ »

高級コンパクト機路線

 春の新製品でカメラ業界がにぎやかですね。

Ricoh_gr_1

 リコーさんとこのGRがいよいよAPS-Cセンサーになるとか。それでいて従来の1/1.7型センサー機とボディの大きさがほとんど変わらないというんですから、がんばりましたねえ。

 ソニーが火をつけたように見えるボディのダウンサイジング化(もしくはセンサーの大型化というか)が、コンパクトカメラクラスにAPS-Cセンサーを引きずり下ろしてきたわけで、電力消費の問題も解決したのでしょうね。
 GRにAPS-Cセンサーが搭載されちゃうと、他社としてはよほど上を行かないと勝負にならないところがあるくらい、GRは本気のコンパクトデジタル機としてブランドを確立してしまってますんで、後発は厳しいでしょうなぁ。

 銀塩時代の「高級コンパクト機」に似たような市場が形成されていくであろうといった昨今、搭載レンズの焦点距離による住み分けもありそうです。
 若い頃は35mm好きから28mm常用へシフトした私も、おっさんになってからは28mmが辛くなってきましてね。 やはり35mmくらいが楽かなぁと感じてるところです。

Img_2188_2

 DP2で40mmくらいの画角が慣れると使いやすいのだと再確認したところですんで、このくらいの画角でもいいなぁ。

Crw_3503_rj_1

 「再確認」というのはロッコール40mmの「慣れるとかなり使いやすい」を経験しておりますので、マイナーな焦点距離ながらも無理はないのだと認知しているということデス。

 年齢=焦点距離説をイヤでも感じてしまう状況で、若い頃は苦手にしていたいわゆる標準レンズ域というものが、心地よく使えるようになってきたんですかね。

Dp2m_01

 シグマDPシリーズはいち早くAPS-Cセンサーを搭載してきた機種であるのに、X3ダイレクトセンサー機であるせいか、一般的なコンパクト機という扱いはまったくされないまま、あえてスルーされているところがありますけど。

 これ、X3ダイレクトセンサーを「ツアイスレンズ」というアイテムと置き換えてみますと、かつてのコンタックスTシリーズが思い浮かびますね。

Ct3t_02

 目測レンズのTからAF化したT2へ移行し、その後の国内ブランド(Tシリーズも京セラコンタックスではありましたが)を刺激して高級コンパクト機路線を確立したあの時代に、なんだか似てますよ。
 その後に出たニコンTiシリーズが、一部のファンを除いてあっという間に陳腐化してしまったように、Coolpix Aはどうもパッとしないままになりそうですし、リコーGRという機種が控えていて。
 けれど孤高のシグマDPは独自路線を突き進んで、ブランド(というか搭載センサーのエグさ)で選ばれるカメラとして確立しちゃうみたいな。

Coolpix_a_0001_2

 なんで28mm相当のレンズを搭載してきたのかな、とCoolpix Aに対しては思います。

 「通は28mm単焦点を使う」という格言?はズームレンズの描写が信用されなかった時代の残滓でないかと密かに私は思うようになりました。
 昔は28mm域を含んだズームレンズを作るのが難しくて、仮にそういうレンズがあったとしても写りはたいしたことがなく。単焦点に描写で勝てないことが明らかな時代の名残かと思うんです。

 また28mm域というのは都会の画角だと感じてまして。前に書いたことがありますけれど、街の中なら田舎でもともかくとして、ちょっと郊外に出てしまうとスナップで28mmというのは画角が広すぎましてね。
 田舎は被写体たる人物が持つ個人テリトリーの範囲が広く、被写体の警戒を解くスタイルの撮り方でない限りは28mmじゃ遠過ぎるきらいがあります。
 通りかかりの瞬殺撮法でいくなら、28mmよりも35mm、あるいは50mm前後じゃないのかと、当地のカメラマンが過去に撮ったスナップの名作を見ると痛感するんです。

Dp3m_0003

 そういった点では75mm相当というレンズを積んでるDP3mにもスナップシューターの要素があると思いますし、45mm相当のレンズであるDP2mなんて、田舎で使いやすいと思うのです。

 いや私は28mm好きであった「過去をもう一度」路線でDP1mを選びました。失敗したなぁと思ってます(^^ゞ

Img_1937_2

 かつてのニコンTiで、35mm搭載機が多く生産されたにも関わらず、ユーザーが28mm機をプレミア扱いで求めたのは、おそらく第一に外装だと思うんです。
 35Tiはチタンカラーの金属質主張でしたけど、28Tiはニコン伝統の黒縮緬塗装でしたからなぁ。両機は手にした時に感触が全然違い、縮緬塗装のおかげで28Tiは滑る恐怖感がありませんでしたもの。

 そして28Tiが選ばれた理由の第二は、積んでるレンズの絵の違いと微妙な露出制御の違いじゃないですか。
 35Tiよりも28Tiのほうがニッコールらしい切れがありましたし、オーバー気味に出る35Tiの露出と違って28Tiはリバーサルでそのままいけましたから。

 Coolpix Aが28mm相当ではなく35mm相当レンズ搭載であったなら、リコー新GRがAPS-Cセンサー搭載であっても戦えたでしょ。

 銀塩コンパクト時代の高級機路線勝負を20年ぶりに見る思いなのです。

|
|

« メリルRAWの処理 | トップページ | 60Dは良いカメラですよ »

機材ネタ」カテゴリの記事

コメント

高級コンパクト路線。
フルオートのフィルムカメラが成熟しきった頃、
今思えば末期に、最後の領域として流行りましたね。
デジタル時代となって、早くもここに達してしまった。
もう終わりが見えてきちゃったのかなと、寂しい気持ちになります。

28ミリは都会向け論。
納得がいきます。ガキの頃見たカメラ雑誌で、
スナップ写真は28ミリだ!と、作例を見て何だか
特別な画角であるかのように刷り込まれていた気がします。

投稿: こんどう | 2013年4月17日 (水) 22:42

フィルムサイズという逃れられない寸法があった銀塩とは違い、きっとデジタルは可能性が多様にあるのだと思いたいです。
OVF装備で35mm相当であるX100s。ここに来て光る存在だと感じます。コンパクト機=背面液晶オンリーというのはGRでも変わらないやり方でして、真面目に撮るならOVF必須だろ、と個人的に考えます。

投稿: ビヨ | 2013年4月18日 (木) 11:19

お世話になります、「Konica Hexar 35mm F2」でこちらに漂着して興味深く読ませていただいております.
大変に勉強になります、今後ともよろしくお願い致します.

投稿: gankoudou | 2013年4月18日 (木) 16:19

まじめに撮るならOVF必須。
確かにそうですね。
GRというとんがったカメラなのに、腕を伸ばして撮る
コンデジの構えでは魅力半減ですね。
逆に、GRに内蔵OVFが付けば最強のような気がします。
キヤノンあたりが、満を持してスコーンとやってくれないかな。

投稿: こんどう | 2013年4月18日 (木) 22:55

たしかに、液晶モニタ見ながらの撮影って、写真を撮ってるというよりも、画像を記録してる、って感覚なんですよね。。光学ファインダー覗いて感動するってのも、写真撮影の醍醐味の一つですよね。

OVFは、外部ファインダーでもいいのでしょうけど、個人的には、ああいうはみ出す装備ってどうも好きになれなくて^^;

投稿: すずめのえんどう | 2013年4月20日 (土) 02:27

gankoudouさん >
思いつきの寝言しか書いてないバカブログなのにwww

こんどうさん >
たかが逆アルバダ式ファインダーだとしても、装備しているのとしてないのじゃ違いがあるように思えるんです。
露出情報を一括して表示しているOVFは、デジタル時代になってから軽視されている気がしてしょうがないっす。

すずめのえんどうさん >
私も後付の外部ファインダーはいまひとつ好きになれません。ルックスは良くなるんですけどもねw
普段は後付ファインダーは使ってませんよ。露出情報が得られませんもの。
ファインダーレスBESSAとRFのBESSAと、ピント合わせの問題の他に、私は露出情報を得られる点を重視していたのだなぁと今にして思います。
またOVFのいいところは光線状態に左右されることが少ない点だと思ってます。

投稿: ビヨ | 2013年4月20日 (土) 18:49

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« メリルRAWの処理 | トップページ | 60Dは良いカメラですよ »