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冷たい男

 イーストマンコダック社の破綻も、フジ社のフィルムラインナップ減少も、なーんにも触れずにスルーして、冷たいヤツだとお思いでしょうが。
 業界にいた時から、いつかこういう日が必ず来ると覚悟しておりました私なので、もう10年近く前に腹を括ってたのですよ。

 20年ほど前のコダック公式コメントに「もう50年はフィルムで飯を食える」という一文があったのをまだ覚えております。
 過去と未来の時間の流れが同じだという認識の下の発言であったのでしょうが、みなさまご存知の通り、加速度的に銀塩フィルム市場は世界中で縮小してしまいました。今後もその流れは変わらないと思います。

 仮にコダック社が系列異業種子会社を手放さず、そちらへ徐々に軸足をシフトし、銀塩部門を子会社化してコストのかからない体質にしてくれていれば、もしかしたらコダックの銀塩ブランドは存続できたのかもしれません。

 世の中がデジタル一色に染まろうとも、それでも銀塩でなければ描き出せない世界は確実に存在していますし、ユーザーもゼロにはならないのです。

 であれば、細々とでもいいから銀塩資材をリリースしてくれるサプライヤーがないと、本当に銀塩の世界は途絶えてしまいますよ。

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 個人的には、リバーサルフィルムが使えなくなる日が来るかもしれないと、ずっと前に覚悟を決め、思い切ってデジタルメインへシフトしてみましたので、深刻なダメージっつーのはないです。とりあえず使えるフィルムは確保してますしね。

 C-41処理はまだまだなんとかなるだろうと思いますので、C-41処理モノクロはまだ使えると予測してますし、E-6だって処理拠点がなくならない限りはまだなんとかなります。
 本当にどうにもならなくなったら、自家処理セットを田舎の小屋から引っ張り出すまでの話。面倒でやりませんけど、必要に迫られたらやらざるを得ませんぜ。

 リバーサルもコダクロームがなくなったあたりから自分の中でウエイトが下がりまして。リバーサルを常用できる身になって有り難味を忘れたというのもあると思います。
 ただ、下手な写真を撮り続けてきた自分の過去を振り返り、リバーサルフィルムを使うことへの思いや感動、コダックというブラントへの思いは、懐かしく感じます。そういったノスタルジックな意味での寂しさはありますね。

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 いち早くデジタルへシフトし、直接的なダメージはないと書きましたが、デジタルをメインにする上では、これも腹を括ったのですよ。撮り続けるには、これから使っていかざるを得ないと。
 全然前向きな選択じゃないんですよね。消去法で選んだのと同じですから。しかも、いつもどこか納得しないままで使ってる。心からデジタルを楽しんでるわけじゃないんですよ。

 まずは撮り続けること。うまいとか下手とかではなく、撮り続けるという行為そのものに、私は価値を見出しているのでした。

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コメント

寂しいけど。
今やマイノリティのフィルムカメラ。
大型店舗でも中古品しかない状態ですもんね。

とりあえず、あるうちに使いましょうかね。
使わないとなくなるのが早くなりそうですしね。

投稿: ぴゅんぴゅん | 2012年3月 9日 (金) 22:39

かつて、私は、いうなればベルビアのような
ド派手な色を好んでおりました。その期間は
あまり長くなかったのですけど。
ある時、私は特に空の青にこだわりがあるの
ですが、どうしてもデジタルでは理想の色が
出ないと気がつきました。
 だけどたまたま使ったフィルムだと出て
しまった。130円くらいのフィルムだった
のに。デジタルってなんなんだよ、こんなに
高いお金出して買ったのに・・・・その後、
いまや銀塩カメラは数十台。
 まぁ、いけるとこまでフィルムで撮ります。


投稿: hk | 2012年3月 9日 (金) 23:13

どんどんヘタクソになってる自覚がありますと、フィルムはハードル高くて。
ノリノリに乗ってる時に使いたいのですよ。フィルムは。

撮るの上手になれないのかしら(〃▽〃)

投稿: ビヨ | 2012年3月10日 (土) 09:19

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