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再録 コンタックス T3

 なんとなくまた更新をサボりそうな気がするので、高級コンパクト機路線の再録でお茶を濁しておきます。誰にでもオススメできる優等生、コンタックスT3でやんすよ。

 以下、再掲分。



 私が20歳代の頃ですな、なんでツアイスはこんなに高価で、しかも確固たる支持者がいるのかと疑問に思ったことがあった。つまりツアイスの良さがよくわからなかったんですなあ。
 おっさんになってきてから「なるほど」と思うことは増えた。硬めでシャープな描写が好きなビヨーン太であっても、ツアイスはなかなかだなと思わせてくれる。

 世間でいう色ノリの良さというものは私は感じていない。単に色ノリやヌケのいいレンズはなにもツアイスでなくても存在しているのだ。
 素性の良さ。これに尽きる。脈々と続く貴族の末裔ながら、本人自身も貴族の末裔だと周囲を納得させてくれるだけの人物。そんな感じなのである。

Cx_t3b

 まあ手短に表現すると、派手な色が出るフィルムを使うと間抜けな写りになってしまうガンコなレンズである代わり、地味な普通のフィルムで十分に素晴らしい写りをしてくれるレンズでもあるのだ。

 まあコンパクト機のレンズでゴタクを並べても仕方のない気はするんだけども(^^ゞ。でもT3のレンズもよろしいですヨ。一眼レフのレンズは使ったことないけれども、フレキシブルな性格はGシリーズのレンズより上だと感じる。
 というのも、GシリーズのレンズでEBXを使うとなんかイマイチの軽薄な写りになるのに、T3にEBXでも軽薄さがなかなか顔を出さないのである。

 しかも、かなり近距離まで寄れるAFであるため、近距離での写りも悪くない。AFの測距能力の関係もあり、遠距離の風景を積極的に撮るカメラではないことはいうまでもないが、逆に生活距離、日ごろスナップで使われる距離に重点を置いてチューンナップされているのではないかと感じるほど、普段使うカメラの写りとしては文句のない描写である。
 もちろんAFは信頼性が高く、レンズの描写を生かす使い方が可能である。

 操作もそういう性格を反映しており、スイッチオフからロックボタンで解除してからプログラムAEモード、そこから絞り優先AEモードに入るためにはもう一度ロックボタンを押さなければならないなど、極力スイッチオンでパチリという使い方を推奨されているのではないかと思ってしまうほどちょっと面倒なところがある。
 露出補正などを積極的にするには少々イラつく面もある。モードボタンを押してマルチコマンドダイヤルを回すのだが、このダイヤルが小さくて操作性がスポイルされる。もっとも、他の同クラス機種に比べればダイヤルがあるだけマシではある。

Ct3d_2

 フィルターを装着できたりフードが装備できたりするが、そこまでシビアに撮影するならGシリーズにステップアップするべきだろう。それよりもデフォルトの状態で使う姿が似合う。
 ちょっと高価な生活カメラで、しかも写真の基礎知識があるユーザーに似合うカメラといえる。普通のコンパクトカメラと同じようにプログラムAEで撮る使い方をしつつ、いざとなったらマニュアル操作する余地もある、そんなカメラなのである。
 露出傾向はニュートラル~オーバー傾向なので、リバーサル使用では場合によって露出補正固定のまま使用するケースもあるかもしれない。

 T3ってうまくまとまってるカメラだ。あまり好きな言葉ではない『高級コンパクトカメラ』。T3にこそ、ふさわしいかもしれない。高いカメラだからと撮り方を変えるのではなく、普通のコンパクトカメラと同じ使い方をして、写りに数段差がある。そんな雰囲気なのだ。
 あえて欠点を指摘するなら、液晶部に夜間照明を装備していないこと。ファインダー内にAF測距表示が出ないこと。サブダイヤルが小さすぎることとタッチがイマイチなこと。こんな程度なんである。どれも使い方でカバーできることだ。

 このようにうまくまとまっているカメラだが、2004年冬、金欠により手放してしまった。優等生が必ずしもかわいいとは限らない。だが誰にでもオススメできるカメラではある。ホント、よく写るんだ。(2004,02,01追記)



 以上、再掲分。

 レンズに関しては別に書いたものがあるのでそちらをご参照願いたく。とにかくよくできてるカメラです。
 当時の高級コンパクト機の中で、誰にでも文句なしにオススメできるのはT3。凝った使い方をするにはどうかと思いますが、不可能ではありません。
 内蔵フラッシュの設定モードをキープしておけるあたりは、このクラスのカメラとして当然の機能で搭載していますし、シンプルなデザインなのに厚みがあってホールディングも悪くありません。

 ただ、優等生すぎるんですよね。優等生というか、単なる秀才って感じで。一通りなんでもこなせるのに、ちょっと突っ込んだ要求をするとモゴモゴしてるっつーか。
 人間に例えるなら、天賦の能力だけで突っ走ってきた秀才ですな。応用が利かない。一見、ものすごくできる人なのに、ただそれだけ。
 カメラとしては優等生だと思いますけれど、使っていてイマジネーションが沸いてくる個性がまったくないというか。

 道具としてはとても優秀です。でも相棒としてはどうか。そんな感じですね。だから私は手放したのでした。

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