GR1を狙っている方がいらっしゃるようなので、今夜も再録モノでお茶を濁しますですよ。レンズの話と内容はダブりますがご容赦を。
リコーGRってば、無条件に支持するユーザーが世の中に多いのですけれど、私は自分なりに感じたことを書いておりましたので、世間とは違う内容でも責めないでください(^^ゞ
以下、再掲になります。
雑誌の評価なんぞなんのアテにもしとらんし、雑誌の印刷クオリティでなにがわかるってんだよ。うそぶく私ではあるけれど、雑誌印刷ということを差し引いても「これはひょっとして・・・」と感じたのが初代GR1の写りであった。
絶対的な迫力なんてものはないが、隅々まで丁寧に写っている感じで、コントラストは低めながらトーンが豊富な印象を受けたのである。
使ってみて思うのは、ベースとなったR1の欠点をそのまま引き継いでいるはずなのに、それがあまり気にならないことであった。
頼りにならないAF。ちっこくてあまり使えない内蔵フラッシュ。下品な音のフィルム巻き上げ。それはそのままであるにも関わらず。
写りは雑誌で見た印象と変わらず、トーンが豊富で妙な立体感を感じるものだ。色分離がはっきりしているわりにコントラストは中庸で、派手さはないけれど上品な。そんな感じである。
どちらかというと柔らかめの写りなので、私の好みではない。なのに「もうちょっと撮ってみようかな」と繰り返し使いたくなるレンズ。不思議な魅力があるのだ。
ボディの表面処理がいい。ザラリとした肌触りが悪くない。マグネシウム合金のボディはどうも傷がつきにくいようである。私のようにカメラケースを使いたがらない人間にとって都合がいい。
黒という色が選べるのもいい。チタン製ボディではチタンカラーを売りにすることが多いのだけど、チタンカラーはすごく目立つ。地味に使っていたくても目立つカメラというのは周囲に対して嫌味になったりするものである。
逆ガリレオ式ファインダーはまあまあの見やすさである。まあこういったカメラというのはファインダーなんて単なる目安でしかないからね~。
ファインダー情報量が多いのはいい。絵文字ながらAF測距結果を表示する。これがあるとないとでは安心感が違う。絵文字のゾーン表示であっても助かるのだ。
シャッター速度と露出補正警告も出る。内蔵フラッシュ関連はファインダー横の視野外にランプ表示される。充実したファインダー情報である。
そしてカメラ上の液晶には美しいELバックライトを備える。これもあるとないとでは大違いで、薄暮時や夜間に重宝するのはいうまでもない。
内蔵フラッシュのモード切替スイッチがスライドスイッチで、しかも大きいスイッチなのは便利である。常にオート発光になるのは、便利なようで余計なお世話なんである。だから私たちは高級コンパクトカメラと呼ばれるジャンルの、こういった内蔵フラッシュをオフで使えるカメラを選ばさるを得ない。
このGR1sのように独立したフラッシュモードスイッチか、あるいはコンタックスT3のように内部設定切替で初期モードを固定化するしか解決の手はない。
GRシリーズはきちんとオート発光ポジションがあるのもいい。レンズの描写を生かすべくフラッシュを極力使わないようにしていても、時には面倒でオート発光にしたい時もあるだろうし、シロウトさんにカメラを貸す時もオート発光が喜ばれる。
AFは気のせいかR1よりもまだ合いやすい気がする。7点マルチAFではなくセンター1点固定にしておけば、AFの信頼性は高まる。
このセンター1点固定はカメラのスイッチを切ってもキャンセルされないので便利である。ちなみに遠景モードも備えているが、これもカメラのスイッチを切っても記憶されている。
AEはかなり当たる。単なる2分割測光のはずだが、評価測光並の感覚でいていい。安定しているのだ。
露出補正しようとすると、補正ダイヤルがこれまた使いやすい位置にある。いろんなコンパクトカメラの中でベストの操作性であろう。
これでフィルム巻き上げモーターが静かなら、文句なしに最強のスナップマシンなのになぁ。下品で騒々しい音はシラけてしまう。
だけど気がついたら街の雑踏の中などでは響かない音質である。これなら旅カメラとしてもいい線いってるのかもなぁと思ってしまう。
柔らかさの残る写りが気に入らないと思っていたけれど、コダックのEBXを使ってみたところ、好みの硬さになってしまった。
その後、私は一度処分したGR1sをわざわざGR1vへスイッチするほどほれ込んだ。1vになってから追加された機能で、ほぼ完成されたといっていいだろう。
ただ私が改良を待ち望んでいたAFに関しては、リコーの銀塩カメラ撤退により、永久に望めないことになってしまった。このカメラに残された欠点が解消される日は永遠に来ないのである。
カメラマスコミの提灯記事の影響か、販売中止後もGRシリーズは人気とのことである。そのために2004年冬の私のカメラ整理対象になり、オークションで処分してしまった。
上記ではかなり誉めたが、実際にはそれほど使いやすいわけではない。AFの不安定さが最大のネックだ。カメラのクセさえ手の内に入れば、これほど強力な武器になるカメラもないのだが、カメラマスコミが手放しで誉めるほどでもないと私は思っている。
実はかなり特殊なカメラなんである。誰にでも買えとケツを叩けるようなカメラではないと思う。購入する時にはよく研究してからにしたいものである。(2004,02,22)
以上、再掲分です。
現行のGRデジタルに至るまで、GRシリーズは根強い支持がなくならないカメラであり、中には熱狂的ともいうべき支持者の方もいらっしゃいますんで、今では露骨なことは書きませんが、まだまだネットなんて一部の好きモノしか利用してなかった頃は、実に好き勝手なことを大きな態度の文体で書いていたのだなぁと思います(^^ゞ
結局、銀塩GRは私の手元にGR21しか残ってはおらず、しかもレンズが曇ってる疑い濃厚という状態でして、おっきなことはなにも言えない立場ではあります。
最近は自分の撮るリズムが緩くなってきたのか、カメラのAF速度や精度はあまり気にならなくなってきました。被写体や撮るジャンルにもよるのでしょうけれど。
ですんでGRデジタルのAFにも文句はありません。コンパクト機としてはこんなもんで十分だろうという感覚で、むしろMF関連の機能が充実していて、カメラ側の機能でカバーできる範囲が広くなり、デジタル化したGRのメリットは明らかに存在していると体感できます。
けれどGRD2の絵作りに納得がいかない場面も少なくはなく、まだ修正の度合いが少ない一般的なコンパクト機のほうがメモ機としては楽だと私は感じます。普及機も多機能になってきてますから。
仮に作った絵であったとしても、デジタル機の絵は基本的にすべてが「作った絵」という範囲からは逃げられないものと個人的に思ってますし、メモ機は撮って出しが基本。せいぜいリサイズのみ。となれば、修正が少なくて済む絵を私は歓迎します。メモ機ならね。
そういった観点からしますと、キヤノンIXYデジタルはメモ機として優秀だと感じます。また、背面ダイヤルの挙動不審さえなければ、パワショS90もたいしたもんだと思います。
けれどGRデジタルは(2型以前の映像エンジンの拙さは感じるものの)銀塩GRからそのままデジタル化したパッケージングに、ユーザー側が選べる機能性の融通をたくさん搭載していて、道具感としてははるかに上。
最近は使わなくなったGRD2なのに、今でも3型が少し気になっているのは、これで映像エンジンがもっと自然な絵を吐き出すようになれば、道具としての存在感は高くなるよな、という未完成な傑作に対する期待ですね。
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