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「なにもない」について

 高速道路の無料化というやつが、当地でも始まりましたよ。簡単に説明しますと、岩手県の北上ICから秋田中央までが有料で、その他はすべて無料。来年3月までだそうです。

 国道沿いの店舗は、高速にクルマが流れて売り上げが落ちると嘆いているそうですけど、その一方で、無料化になるなら、今までより遠くから客が訪れるようになるのではないかと考えている業者さんもいて、考え方ひとつで対応も変わってくるんだろうと思いましたね。
 当地でしか存在しない売り物。それは有形無形、いろいろあるはずですが、そういったものを売ろうとしている業者さんにとってはチャンスなのかもしれません。

 ここ秋田に住まう住民は、なにもないことを嘆くだけで、自らはなにも行動しない人が多いのですけど、都会から見たら自然がいっぱいで、海でも山でもなんでもござれ。四季がちゃんとあって、通年でアウトドアを楽しめる土地なのですよ。
 以前から繰り返し書いてますが、カネをかけて商売目的で作られたものはなにもなかったとしても、いくらオカネをかけても人間には作れない大自然がたくさんあるじゃないですか。

 どうも田舎というのはオサレなものに憧れるメンタリティが現代でも生き残っており、こと秋田などは京都や大阪から北前舟で運ばれてくる古着に狂喜したという歴史があるくらい、都会への憧れってのが脈々と血に流れているとしか思えません。
 ディズニーランドに行ったことがない小学生は恥ずかしいとか、わけのわからない価値観がまかり通っているままでは、いつまでたっても秋田はダメな田舎なんでしょうなぁ。

 心が卑屈な田舎モノのままでは、いくら都会を体験したところで、なにも変わらないと個人的に思うのですよ。
 都会崇拝。人工物崇拝。そろそろそういうものから離れる時期に日本が来ているというのに。日本ほど自然の姿が多種多様な国もなかなかありませんしね。そういったものに価値観をシフトするなら、田舎における第三次産業の勃興は可能なはずなんですが。

 オカネをかけた立派な施設は、必然的に客からボらなきゃやってけんでしょ。高級
イメージを全面に押し出したりしてね。
 お客さんはそんなもんを求めちゃおりません。ボられて平気な層は秋田になんか来ませんって。
 エグゼクティブ層が利用したくなる宿は、今ある宿だけで十分間に合ってます。「都わすれ」みたいな宿は、あの規模であのサービスで、しかもあそこにあるからやってけるんであって。

 そうでなくて、今に残る古い建物を改造した宿だっていいじゃないですか。秋田ではなかなか古い建物は残っちゃいないものの、古民家だっていいんですよ。
 民宿というのではなく、あくまでプライバシーを重視したスタイルの宿ながら、建物は歴史と重みがあるとか。古い分校の校舎だっていいんだし。
 そういう古いものを残すのを秋田の人は嫌がるけれども、ニーズもあるわけです。どこ掘ったってたいてい温泉が出るんだし。宿として成り立つ可能性は、よその土地より大きいということに気がついてほしいですね。

 どうせこの土地で生きていかなければならないのなら、少しは開き直って暮らしたらいいと思うんですけども。どうにも秋田の人は「なにもないのが恥ずかしい」と感じるようです。
 前にも書きましたが、秋田県内の某町の観光協会キャンペーン策へ、キャッチコピーとして「なにもありませんけど・・・・」と銘打ち、でも椎名誠あたりがものすげー笑顔で川の中で遊んでるという、ビジュアルで理解させるポスターを都会へ貼り出す案を提出した私。
 ええ、速攻で却下でした。自分たちから「なにもない」とは言いたくない、との一点で。わかっちゃねーな!と在京時代の私は憤慨したものでしたよ。ええ。

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ローカル」カテゴリの記事

コメント

 なにもない、というか。本当に何もないのだろうか
おっしゃる通り、買おうと思っても、いくら金出したって買えないもんが、秋田にはぎょうさんあると思います。まぁ、住んでる人にとっては迷惑なもんでしかない雪もあるけど。
 私が住んでいるここから3時間、私はよく福島県は猪苗代に行きます。言い換えれば表磐梯。裏磐梯へも行きますぜ。猪苗代は蕎麦がおいしくて、蕎麦好きの私にはそりゃあ最高です。もちろん猪苗代湖だってある。裏磐梯には山も湖もあって、夏の小野川湖は素晴らしく美しい。カヌーだってできますよ。
 でもね、あそこにい来るのは「関東」と「新潟」が多いんですよ。ナンバー見ればわかります。
 なにもないってのは思い込み。私はそう思います。

投稿: hk | 2010年6月28日 (月) 20:41

記事と関係ないコメントでごめんなさい。
いや、このカット。とても好みです!
も少しタイトにトリミングしたら◎

投稿: Kizao | 2010年6月28日 (月) 21:02

山口市もなんもないよ。
田舎そのもの、空港もこないだまでは新幹線の駅も
なかったしね。

でも街中で蛍が見られ、雉が啼き、自然が豊かで
生活もそこそこ便利。
ちょっと山際だと過疎地もおおいけれど。
都会よりは私は好きですよ。

投稿: ぴゅんぴゅん | 2010年6月29日 (火) 00:20

田舎には2つある
都会がないだけの田舎と
都会に少し近いだけで何もない田舎

前者は豊かな自然があり、美味しい食べ物があり、
さりとて人がわんさか来るわけでもない
ぶらっと行けば、のんびり過ごせる場所がある。

後者は都会に電車で1時間くらいで行けるけど、
その町自体には何もない。
ベッドタウンとして無計画に開発され、
増えるにまかせた家だらけの町。
すでにピークアウトして、学校・保育園は統廃合。
老人だけが増えていく。

私が住んでいるのは後者です。
都会に出てきて、それなりの仕事には付けたけど、
寝に帰るだけのツマラン町。
果たして豊かなんだろうか?と自問してしまいます。

投稿: こんどう | 2010年6月29日 (火) 00:43

思いのほか多数のレスがついて書いてる本人がビックリしちょります。

> hkさん
降雪も、北国にとっては文化を形作るひとつの要素になって
おりますし、残雪は春の水となって田畑を潤し。
自然のひとつひとつが暮らす人間の恵みになっている事実。
こういう暮らし方ってのは、世界に発信しても許される
くらいの日本文化だと私は個人的に思ってます。
ただ消費していくだけの都市生活とは次元が違う、日本
独自の自然との共生がこの土地にはあり、それを未来へ
生かしていかなければならないとも、たまに考えますよ。
 
> Kizao師匠
いや~。トリミングまでご指摘ですか。キビシー!
ちょっと視点を変え、獲物を狙う竿師という観点で撮ってみた
カットなんですよ。ええ、私も気に入ってるカットです(^o^)/
 
> ぴゅんぴゅんさん
そうなんですよねー。好きで地方に暮らしているという
意識が当地には希薄で、都会に行きたいけど行けなかった
感が強すぎで卑屈になってんです。
家庭の事情など省みず、行きたきゃ行きゃいいのに。
卑屈になってる人にデカい顔されても迷惑なだけだしー。
そんな中、秋田に根を下ろした若者らの動きが少しずつ
目立ち始めまして、彼らのがんばりには敬意を表したい
気分ですよ。
 
> こんどうさん
実にその感覚は秋田へ帰ってきた時に感じたものです。
文化に根ざして生きていない住民。自分たちの文化に
自信を持っていない人々。なにかというと都会の真似。
そうじゃないんだけどなぁって、たぶん現在の日本人は
気がつき始めてるはずですよ。

投稿: ビヨ | 2010年6月29日 (火) 19:40

ちょっと言い訳させてください・・・。
「住んでる人にとっては迷惑なもんでしかない雪もあるけど」についてはですね、雪は、降ってるときには厄介だなぁと思うんですが、そのおかげで夏になっても「水がねぇ。雨が降らねぇ」なんて思いは子供のころから一度もしたことありませんでした。その意味ではすんごい宝の大地だなぁと思うんです。
 ・・・雪は、心情としては難しいなぁ。降ってるときは悩まされるんですけどねぇ、その恵みも大きくて。農家出身の我がハハも、「雪はもういやだ・・・」なんて言ってます。あんまりにもね、当たり前にそこにありますからね、なかなかありがたいもんだって思いにくいのかもしれないです・・・という言い訳です。

投稿: hk | 2010年6月29日 (火) 20:36

こちらこそ言い訳。hkさんを責めようとして書いたのでは
ないのでした。誤解を招く書き方をしてすいません。
実際、毎日降り続かれると憎まれ口のひとつも叩きたくなる
雪ではありますよ。
私は自分へ「雪があるからこそ得られたものもこの土地には
あるのだよ」と言い聞かせ、あまり文句を言わないように
してるくらいで。
私だってあんまり降ってほしくはないのですよお。

投稿: ビヨ | 2010年6月30日 (水) 18:15

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