再録 Konica Hexar 35mm F2
最近なんにも使ってないなぁ、と申し訳ない気分になり、再録。
以下、再掲分ですよ。
このレンズをなぜに筆頭に持って来ないのかと思っていた方もいらっしゃるかもしれない。
あまりにも定番の凄レンズなので、天邪鬼的感覚の私としては、どうしても後から取り上げてしまうのであった(^^ゞ
(2010年注/当時はレンズを順番に取り上げたコンテンツがあったのです)
大変に世間の評価が高いレンズである。そのわりにヘキサーというカメラがメジャーになれなかったのは、ひたすら地味なパッケージングであったからかもしれない。
地味なカメラに搭載されているからといって、このレンズの評価まで地味に終わるわけがないことは、今でもヘキサーを探して買い求める層がいることでもよくわかる。
とにかくキレる。これが第一印象だ。シャープなんである。ボディ側に正確無比なAFを搭載しているおかげもあって、レンズのシャープさを堪能することができる。
過度な色ノリはしないものの、ヌケがいいので、使用フィルムなりにコントロールできる余裕はある。
派手な性格のフィルムは似合わない。このへんはツアイスに似たところで、派手なフィルムを使うと、ぶっ飛んでしまって、単なる硬いレンズになってしまいがちだ。
ちなみに掲載しているカットはRVPによるものだが、実際はもうちょっと調子がノっている。EBXで試写したものは、ハイコントラストすぎて、スキャナが音を上げてしまいそうな感じであった。
ごく普通のフィルムでもヘキサーの写りはわかる。ネガフィルムでも十分なのだ。というより、このレンズの良さを引き出している人にはモノクロネガユーザーが少なくない。
かつて「高速レンズ」という言葉があった。明るいレンズを示す言葉で、速いシャッター速度を使えるから「高速レンズ」なのだ。
ヘキサーのレンズを使うと、この「高速レンズ」という言葉を思い出す。このレンズを搭載するためにヘキサーはボディが大柄なのであり、レンズありきで企画されたカメラだということが、実際に使っているとよくわかるのだった。
噂ではライカのズミクロンを意識して開発されたという。いわれてみれば、なるほどわからんでもないという写りなのだが、私はズミクロンよりも繊細で優秀だと感じる。暗部の描写はライカよりもおそらく上だろう。
ヘキサーレンズの描写は間違いなくボディ側のAFに救われているところがあり、開放F2から安心して使える理由は、このAFにある。まずレンズありき。そこからパッケージングを追ったようなカメラなのである。
単なる優れもののレンズなのかというと、そうでもないと私は思っている。高速レンズらしい開放でのボケの出方は好ましい。ボケがふんわりと自然になっているのではなく、ボケにも主張がある。ああ、俺は大口径レンズを使っているんだなぁと自己満足できる。
大口径レンズというのは、絞り開放で画面全体のコントラストが少し落ちたりして、そんなあたりにも高速レンズっぽさを感じたりする。
だけどヘキサーのレンズはそこまでの演出はなされていないようで、優秀な安定したレンズという枠からハミ出すのは、開放でのボケくらいのものかもしれない。

なにも言わずに他人にヘキサーで撮ったカットを見せれば、たぶん十中八九は一眼レフの単焦点レンズで撮ったものだとみんな言うだろう。そのくらいのパフォーマンスがあるレンズなのだ。
ただし克明に描写しすぎるところはある。シャープであるゆえ、女性のポートレートなんぞは絞り開放であったとしてもやめておいたほうがいい。
過去に私は失敗したことがある。たまたま同時にコンタGの35mmを使っていたため、そっちのカットで誤魔化したことがあるくらいだ。
このヘキサーレンズを単体で使ってみたい!という欲求は当然に持つ人がいるわけで、ライカLマウント仕様のレンズが数量限定で発売された。たしか3,000本だったかな?
シャープさそのままのレンズに仕上がり、あっという間に売り切れたらしいが、味を求めるレンジファインダー機ユーザーの間ではいまひとつウケなかったようではある。
そりゃそうだろう。一眼レフのレンズだってここまでシャープなレンズはそうそうないのだからして。細かいところまでしっかりと写し取る現実主義的写りだ。
この後でMヘキサノン35mmF2が登場したけれど、さすがにヘキサーレンズほどのシャープさではないようだ。むしろ逆光時のコントラスト維持などに気を配られたフシがある。ヘキサーRF用のレンズには、シャープさではなく味を与えたと見える。
じゃあヘキサーのレンズってのは味がないのかといえば、そんなことはないのだ。ヌケのいいシャープなレンズで、優等生そうな顔をしているのに、そのくせしてどこか個性を出したくてうずうずしているような性格のレンズを、味がないとはいわないだろう。
写真に慣れてレンズの深みを求めるような人にしかわからない描写ではなく、誰でもわかる優秀レンズ。現代的なレンズであるといえると思うが、ズームレンズが当たり前である世間一般からすると、こういった写りのレンズは孤高の存在といえるかもしれない。
ズームレンズの作る絵に慣れた感覚には、新鮮な写りであることは間違いない。カメラ側はAE機のくせして初心者の甘えを許さないようなハードさを持つが、使いこなせた日には感激もひとしおだろう。
私は使いこなせていないのだが、それでもとても手放す気にはなれないレンズの魅力。これは印刷物ではなかなかわからない点だと思う。ぜひリバーサルで使ってみていただきたい。ナマのスリーブを見た瞬間、あなたはこのレンズの凄さにイヤでも気がつかされるはずだ。(2004,06,08)
以上、再掲分。
ホント、銀塩が廃れてなきゃ、きっとヘキサー片手にとんでもない作品を出す作家が出たと思うんですよね。そのくらいのポテンシャルを持ったレンズとボディでした。
いや、たしかに1/250秒までしかないシャッターとか、素早さに欠ける露出補正ではありましたが、そこはそれ、使うフィルムでいろいろとカバーする余地がありました。当時のコニカのカラーネガフィルム「インプレッサ50」を前提としたところがあるカメラでしたのでね。
レンズありき、で作られた銀塩コンパクト機の、最後の存在だったように思えますね。デジタル全盛になってからは、あのくらいレンズへこだわりを持ち、かつ出てきた絵に納得がいくカメラは皆無といえます。
なにしろデジタル機は映像エンジンが優位に立っているレベルの存在ですから、レンズがどうしたのと語るにはまだまだ無理があると私は思ってますよ。
GRレンズとて、別の映像エンジンが載せられたら、どう味が変わるかわかったものではなく、個人的には「歪曲を気にしなくていい気持ちのいいレンズ」というあたりしか感想はなかったりします。
よって、ツアイスの名やライカレンズの名が冠されたカメラがあったとしても、私はなんら評価せんわけです。
銀塩使いの方々。ひとつデジタル機に文句を盛大にタレていただけませんか。それがきっとデジタル機の向かう道を変えてくれることになると思うんです。
今のままじゃ、デジタル機は高級オモチャ、もしくは単なる記録のための道具で止まってしまいます。止まってもしょうがないのかもしれんのですけどもね。
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コメント
ヘキサー・・・買おうと思えば買えるのにいまだ買っていないので、この再録に背中を押されてついに購入に踏み出しそうです・・・がビオゴン21mmも欲しいし・・・・。
えーデジタル機に文句を盛大にタレますと、文章量がえらいことになるので、できるだけ短くまとめてみます。GRデジタルで数々の失敗を経験したうえで、とあるきっかけで銀塩写真機をガンガン購入した私の感想(ただし依然としてGRデジタルは使用頻度は一番多い)は「なんでこんなに素晴らしいもの(銀塩)を捨てたの?」です。α-7で初めて満足のいく写真を撮った時の感想は「デジタル一眼なんていらねぇよ(銀塩一眼とGR-Dで十分)」。
投稿: hk | 2010年3月14日 (日) 21:11
実は・・・
今回CP+ではリコーのブースで現場担当者にお会いしたりもしたんですが、エンゾーのことは悪い意味でご存知だったみたいで、名刺見せたとたん「あー、こいつか」見たいな顔をされました(^_^;。
当初リコーが「GXRには28mmユニットを用意しない」とか言っていた時期に、ナニを寝言いってんだ的なエントリを何度もUPして、あまつさえGR BLOGにばんばんトラックバックしまくったので、物凄くウザかったのではないかと思われ。
結果として、前言撤回して28mmを作ってもらうことには成功したものの、エンゾーにはウザ男フラッグが立ってしまったようです。
へへーんだ、気にしないもんね~!(←明らかに気にしている)
投稿: エンゾー | 2010年3月15日 (月) 11:57
> hkさん
ヘキサー買っちゃいなさいよ。調べちゃいませんが、中古
市場でも他の高級コンパクト機より不人気のプライス
なのでしょ?
ボディ側は使い勝手がいいなんて絶対に言えませんが、
あのレンズと高精度3点測距AFは期待を裏切りません。
> エンゾーさん
そういうの、エンゾーさんのキャラじゃないよね。爽やかな
オタク=こだわり派ってな雰囲気なのに。
そういう泥をカブる役は、私のような、業界の内情を
ハンパに知ってしまっていて、しかも片田舎で好き放題な
ことを書きまくってる長髪のオッサンがするべきかと。
ええ、私なんざ今さら泥を浴びたって屁でもありません。
某巨大掲示板で叩かれようが、どうせ浪花節人生なのですから。
↑ ホントはすげー見栄張り気質のくせしやがって
投稿: ビヨ | 2010年3月15日 (月) 19:32
私はこちらで影響されてヘキサー買って
もう何年経ったんでしょう。
あれは良いカメラです。
確かに小さすぎるボタンは使いにくいけど。
写りはばっちりですからねぇ。
投稿: ぴゅんぴゅん | 2010年3月17日 (水) 07:58
そーそー。とにかく写りはものすげえ。開放F2を生かす
ために、高精度のAFが必要であった。大口径レンズを
搭載するため、ボディが大きくなった。
操作性に劣るとはいえ、あの大きさのボディにした説得力
ありすぎ。
露出補正がもうちょっと楽なら・・・・。でも初代クラッセよりもは
楽ですな。すまん。変な中古を押し付けて。
↑ まだ気に病んでるw
投稿: ビヨ | 2010年3月17日 (水) 10:58
なんで気に病むんですか( ̄▽ ̄)
まだ家では現役で最近はオフクロが大事に使ってますよ。
こないだ現像したら死んだ親父が最後に撮った写真が
フィルムに入ってて、良い記念になったし。
クラッセはまだ現役です、有難く使ってます。
さて、こないだから中判ほしいって言ってたけど。
何かと交換する?( ^ω^ )
というか、645マジでいらない?
1台カビが生えそうなんだけど。
投稿: ぴゅんぴゅん | 2010年3月17日 (水) 20:30
いや、コーティングがアレで、余計な手間とオカネを
かけさせちゃったなーと。気に病んでます(-_-;)
645ねー。XP2sさえ消化できず、まともにブローニー
読めるスキャナもないし・・・・。
宝の持ち腐れだけはしたくないのよ。きちんと活用する
自信がなくて。
しかもトレードに出せるような機材がないかも(^^;
投稿: ビヨ | 2010年3月17日 (水) 23:33
いや、トレードは要らないから(w
とうか、我が家の不憫な子なのよ。
ただ、レンズは必要最低限しか持ってないので
本体と220のフィルムパックになるけどね。
無期限貸出ってことで(*^.^*)
投稿: ぴゅんぴゅん | 2010年3月18日 (木) 00:06
んー。冷静にレンズ選択ができて、かつスキャナ調達を
する気にまでなるかどうか、ですね。そこが鍵。
45mm意外と安いな・・・・。
投稿: ビヨ | 2010年3月18日 (木) 12:35