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再録 Canon EOS5

 リクエストにお答えして、EOS5を再掲したいと思います。いちおう2004年に書いた記録がありますけど、元文はもっと前に書いたものでしょうねえ。

 以下、再掲です。

Tashiro03
 (EOS5にて。田代岳登山道)

 キヤノンがどうもFDマウントに見切りをつけてEFマウントに全力投球するようだ、という観測が業界内に流れ出した頃の話である。
 けっこう保守的な私も、いよいよ一眼レフAF化かな、という感じであった。オートフォーカスでなくても苦労はないのだが、その頃仕事でやっていたスポーツ撮影で、AF組にたまに結果で負けていたのは悔しかった記憶がある。

 AF一眼レフへ切り替えるとしても、キヤノンはどうせFDマウントとEFマウントに共通性はない。苦し紛れにアダプターを用意していたようだが、あんなものは実用に値しない。
 そうなれば、なにもキヤノンでなくてもどこのメーカーでもいいのだが、キヤノンのAFレンズにはUSMというほぼ無音のモーターが使用されており、静粛で速いというアドバンテージがあった。またEFマウントは口径が大きいため、光学的に有利な部分でもある。

 たまたま勤め先の先輩がEOS5を常用しており、スポーツ撮影から結婚式のスナップまでEOS5オンリーであった。
 シビアな先輩のこと、さぞや不満を持ちながらAF一眼レフを使っているのだろうと思ったら、「静かで速いし、内蔵ストロボも非常時に便利であって、AFに徹して使う分には文句がない」とのたまうのであった。
 もちろん、言外には「理想ばっかり追い求めてたってしょうがねえんだぞ?仕事の道具なんだから。」という意味も含まれていた。そうだよな、そんなもんだよなとあっさり納得した私は、EOS5を購入したのだった。

 私がEOS5の長所だと思うところは、まず静かなこと。静粛を売りにしたEOS100よりもは騒々しいといえるかもしれないが、他のEOS、あるいは他社の一眼レフよりもは静かである。
 ゆえにスナップ撮影で静かさが生きる。その場の雰囲気を壊さずに使える。ミラーの上下音が安っぽいと言う人もいるが、それは静かさの代償だと私は思っている。

 なんだかんだで丈夫なカメラである。安っぽい外装からは想像できないくらいタフである。強く握るとベコベコするところすらあるというのに。
 外装の安っぽさも考えようで、傷がついても気にならないという考え方もできる。よりタフに使いやすいということでもある。

 MFがほぼ不可能というファインダーは困りモノである。撮影者本人はピントを合わせたつもりでも、ほぼ確実にズレる。これは視線入力機構を搭載した代償なのだそうだ。
 それならば徹底してAFで使えばいい。望遠レンズなどを使わない限りは、ピントが合わなくて困るようなことはないし、キヤノンのAFは暗い場所でも比較的強い。

 縦位置で視線入力が動作しないということを欠点に数える人がいるけれど、視線入力って使うか?そんなに便利な仕掛けだとは思わないけどなぁ。私は使っていない。
 サブダイヤルの反応がトロいとケナす人もいる。でもこれもそんなに使わないんじゃないかな。露出補正は点光源ぐらいのもので、AE任せでかなりのところまで問題なく使えるのだから。

 EOS5は中身を充実させてくれた感じがする。ダメになられると困るところがちゃんとしているとでもいうか。欠点とされる部分は機械の能力でカバーしている。実用上の手抜きがないと表現したらいいのか。
 そのためかEOSシリーズとしては異例のロングラン製品となった。一時期のキヤノンはバランスのいいカメラがEOS5くらいしかなかったといえる。
 店頭で動作させたら意中のカメラではなくEOS5を買ってしまった、というお客さんが後を絶たないことでも、そのへんは理解できる。(2004,02,19)

 以上、再掲。

 その後の我が家のEOS5といえば、グリップ部分のゴムが加水分解かなんかしたのでしょうか、溶けちゃってベトベトしちょります。
 けれどカメラの中身にはなんの影響もないベトつきでやんして、なんらかの個人的対策を施せば使えますよって感じ。そうまでもして使ってやる姿がEOS5には似合うと思うんですよ。AFとAEのまま使い倒すべき存在と思います。

 個人的にEOS5は第3世代の銀塩EOSだと思ってまして、620と650の初代、630とEOS10などの第2世代、そしてEOS5からEOS55にかけての第3世代。
 とくに630までのEOSは、分割測光とはいえ撮影者が露出補正から解放されておらず、カメラ任せは7割程度の感じ。EOS5以降は9割がたカメラに任せられる感じになりまして、露出決定にはあまり頭を使わないで済む雰囲気でした。

 外装がチープなのに妙にタフで実用的なカメラというのは、キヤノン機では珍しい存在ですよね。そういう地味な真似をキヤノンはしないメーカーさんだと思います。あくまで結果として地味なタフ機になっちゃったんでしょうけれど。
 樹脂ボディですから簡単に傷がつきますし、ボディを押すと凹む部分すらあるというのに、撮影機能には影響がないあたり、私はかなり信用して使ってました。
 今でも持ち出そうかと思うことがあるくらい、私に馴染んでいるカメラのひとつがEOS5です。

 モードダイヤルのクリックがダメになる個体がたまにあったと聞きます。ダイヤルのクリックを構成している小さなスチールボールが飛んじゃうかららしいですよ。

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コメント

掲載されている写真がトッテモ印象的でその後、EOS5を入手してしまった私・・・
カメラが同じだからといって同じ絵が撮れる訳ではないのですけど(笑)
見た目はプラで安っぽいのに1/8000まであるSSとか
メガネでもぴったりの視線入力、好きです、このカメラ。

投稿: ガキ | 2010年1月 4日 (月) 21:44

トータルで、最も愛するキヤノン機です。今でも立派に使えます。暗いところは7よりも強いし、ファインダーの視野率も中級機としては意外と広いし。欠点と言ったら、ISレンズと組み合わせると電池をバカ食いするところくらいですかね。それでも、昨今のデジカメと比べたら全然持つし。
加水分解するグリップのため、予備も買ってます。あんまり意味ないけど(笑)。

投稿: エンゾー | 2010年1月 4日 (月) 23:48

実にEOS5というカメラは「使わなきゃわからない良さ」があると思うのですね。
しかも漫然と使うのではなく、かなりの必要性があって使い込むと
理解できるものがあるカメラなのではないかと。
もう道具として使い倒してナンボの美徳がありますよね。

投稿: ビヨ | 2010年1月 5日 (火) 18:22

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