再掲 Minolta G-Rokkor 28mm F3.5 of TC-1
あまりの鼻水の量と痰の量に、もうダメって感じで、また会社を休んじゃいました。明日は早出当番で、しかも健康診断だっつーのに、こんな体調不良でいいんでしょうか(-_-;)
予定通りに黄色のベンザブロックを買いに無理して外出したついでに、XP2sの現像を引き上げてきました。足掛け3ヶ月ほどM5に入ってたフィルムながら、思ったより劣化してなくてラッキーだったっす。
本日も再掲でお茶を濁します。28mm繋がりで、今日はGロッコール。以下、再掲です。

好きなんだよねー、このレンズ。縁があれば、コレクション的な意味で、Lマウントで限定発売されたやつを入手しておきたいのだけど、なんといっても限定発売、簡単には入手できねえよなぁ。
でもこのレンズの本領は、TC-1という稀代のコンパクトカメラに搭載されているから価値があるともいえるのだった。
私はしばらく気がつかなかったのだけど、ミノルタさんがロッコールの名称を使用するのは、かつてのMF一眼レフ時代以来というではないか。TC-1というコンパクトカメラには、そのくらいにミノルタさんの思いが込められているといえる。
そのTC-1というカメラの魅力のうち、おそらく半分はレンズが担っていると思われる。そのくらいにコンパクトカメラのレンズというのは比重が高いといえるのだ。なにしろレンズ交換ができないのだからねー。
TC-1というカメラそのものの強烈さはとりあえず置いておく。切っても切り離せないのだが、いちおーレンズについてのことを書こうと思ってるから、我慢して無理に切り離すのだ。
私はこのGロッコール28mmが好きである。「撮った!」という満足感がすごくあるからだ。色ノリはするしシャープだし、コントラストがつきがち。でもベッタリとした描写かというと、そういうわけでもない。露出のきてるところはトーンがきちんとあったりする。ヌケがものすごくいい。周辺光量がほんのりと落ちる。
文章で書くと、単なる硬めのレンズになっちゃうが、全体のバランス的に考えると、これは個性だよな~とつくづく思う。
シャープなレンズがすべてよろしいとは思わないけれど、ネガ撮りのプリントを見て「あ。TC-1だ」とすぐわかる写りというのは、自己満足的所有感をいささか充足してくれる。
コニカヘキサーに搭載されたヘキサノン35mmF2と、フジ写クラッセの38mmF2.6も、やはりネガ撮りでもシャープさが感じられた。ネガ撮りのL判で自己満足できるというのは、私の場合、大変にうれしいことなのである(^^;
かつての私というのは、無条件に明るいレンズへ憧れる人間であった。私だけではあるまい。カメラマスコミも明るいレンズについてすぐ騒ぐ。そういう人間が世の中に多いということなのだろう。
50mmレンズを苦手とするくせに、キヤノンFD50mmF1.2Lなんていうレンズに憧れてみたり、あるいは24mmのF2なんていうレンズにもヨダレを垂らしていたものだった。ズームレンズに疑問を感じ、単焦点レンズへ興味が移っていた頃なのでなおさらである。
レンズは明るくなくちゃいけない。そんな私の価値観をブチ壊したのは、皮肉にもお気楽AFズームレンズであった。キヤノンEF28-105mmF3.5-4.5である。ちょっと前なら、アマチュア向けの使えないズームレンズとされちゃいそうなスペックだ。
だが私はこれしかAFレンズがなかったので、イヤでも使うしかない。写りも悪くないレンズだったから、ISO50のRVPを装填して普通にスナップを撮影していた。慣れれば低感度フィルムでも普通に使えるレンズの明るさであることに気がついてしまった。
明るいレンズは偉い!という業界の不文律の中には、開発するメーカー側の努力が尋常なものではないということについての賞賛、あるいは尊敬を含む。だから高価だし、ありがたがられるのである。
MF一眼レフ全盛の時期には、明るいレンズはファインダーが明るくてピントが合わせやすいという利点もあった。
実際、F4クラスになると少々ピント合わせが辛くなり、F5.6ともなれば300mmの望遠でもピント合わせが面倒になり、600mmF8なんてもはや苦痛以外のなにものでもなかった。
だがその一方で明るいレンズというのはえてして描写にクセがある。クセなどと遠まわしに書くこともないか。撮影条件によっては安いレンズよりも破綻した描写になることがある。不必要に明るいレンズというのは、用途を限定した特殊レンズでもあるのだ。
しかも明るいレンズというのはたいがい大きくて重いものである。レンズとしての見栄えは素晴らしくても、使用はデリケートな重量物。やはり特殊レンズである。
そういった明るいレンズの特殊性から、少しだけ明るいレンズ、たとえばF2クラスなどは「実用的な明るさ」と表現される(20~135mmクラスの単焦点レンズ)。つまり絞りを開放で使っても目立つ破綻がないという意味である。
そしてF2.8クラスが普通扱い。F3.5ともなると、コンパクトさに価値があるか、あるいはメーカーがなんらかの意図を込めているのではないかと邪推されることになる。「わざわざこんな暗さにするということはなにか意味があるのでは・・・」である。

たまたま時期がリコーGR1シリーズと同じであったせいか、TC-1のGロッコールは「開放でF3.5なんて暗くねえ?」と陰口を叩かれたものであった。あちらはF2.8だからである。
そして両者ともにLマウントレンズとして限定発売されたものだから、ますます比べられることが多くなった。
私はF3.5-4.5のズームでとっくに暗いレンズに慣れてしまっているから、TC-1のレンズがF3.5だからといってなにも不自由は感じない。どうせAF機のレンズなのだ。多少暗いからといって深刻に困る問題はなにもない。
28mmレンズでたかがF2.8とF3.5の差を眉間にシワを寄せて論じるほどのこともないと思う。たしかに絞りがより開けば表現の幅は広がる。だがそれはどれほど広がる差だというのであろうか。
なによりこのGロッコール28mmは、TC-1に搭載するために開発されたレンズなのである。カメラのパッケージングのために28mmが選択されたのであり、F3.5なのだ。それをLマウント化されたものであーだこーだと論じるのもどうかと思う。
実際、F3.5だからといって「暗くて困るな~」というシーンは皆無に等しい。現代の電磁レリーズカメラは、かつての機械式レリーズと違って、暗い場所で粘るような撮り方が許されないところがある。
どうせ1/8秒でもブレる時はブレるのだ。わずかなシャッター速度の差でブレずに済んだなんてことは、まずないのである。現実的にはレンズの明るさにこだわるよりもフィルムを増感することを考えたほうがいい。
手ブレを悪だと考えるから、ほんのちょっとしたレンズの明るさに一喜一憂してしまうだけのことである。ブレているから、あるいは被写体が動体ブレしているからこそ傑作となった作品は世の中に多いということを忘れないようにしたい。一部のカメラマスコミにちょっとイヤミを述べてみた(^^;
TC-1のGロッコールは、絞りが4つしかない。F3.5、F5.6、F8、F16だ。ISO100以下のフィルムを常用する分にはなんにも不便ではない。そんなに絞りにこだわるなら、このカメラを使わなければいいだけである。
この4つしか絞りがない点は、完全円形絞りを実現するためであったのだろう。あちこちに書いていることと重複するが、この完全円形絞りもGロッコール28mmの写りに貢献していると思われる。それは絞り開放時のボケなどではなく、光の回析、つまり回り込みをいくらでも防ぐという意味だ。
単なる硬いレンズに終わっていない性格には、この完全円形絞りも関係していると思う。絞り板そのものにもフレア防止のカットがされ、少ない構成枚数のレンズとあいまって、ヌケの良さに効果的な工夫となっているのだ。
カメラ内部のプレートへの徹底した植毛も写りに貢献しているのだろう。このプレートはレンズ繰り出しと共に前進する遮光板で、ボディ内の内面反射防止のためだと考えられる。
こうしたボディ側の工夫があるからこそ、TC-1のGロッコール28mmが成り立っていると私は思うのだ。
だからLマウント化されたレンズは別物だと思っている。完全円形絞りとボディ側の工夫があって、TC-1の写りなる。そしてそれがGロッコール28mmの写りだと思うんである。でも使えるものなら使ってみたいLマウントのGロッコール(^^ゞ(2004,04,11)
以上、再掲。28mmレンズ搭載のコンパクト機を1台だけ手元に残せと言われたら、たぶん私はTC-1を残します。
上記のレンズについてもそうですが、ボディ側で気に入ってるのは露出補正が楽なこと。慣れるとダイヤルでセットするより楽なんじゃないかと思ってます。
補正幅も大きく、スポット測光であえて白や黒を測っておいて、露出補正で白や黒を再現するという手が使えます。OM-4のハイライト/シャドーコントロールを手動でやってるだけですけども(^^;
スリーブを眺めた瞬間、こりゃTC-1で撮ったやつだな、とすぐわかるくらいの個性的な写り。好きです。
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コメント
熱が冷めてたのに、また欲しくなった、G-Rokkor。
投稿: Kizao | 2009年12月 2日 (水) 18:49
ズミルックスに比べたら安い買い物なんじゃありませんかい?
いや、待てよ。安いズミルックスよりも高いかな。
なにしろGロッコールは限定生産だったもんなぁ。
投稿: ビヨ | 2009年12月 2日 (水) 21:22