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やっぱり県南

 当地には『ハバキヌギ』という言葉がありましてね。旧ほんたわに書いたことがあるように記憶してますが、久しぶりに身の回りで話題になりましたゆえ、再度言及。

 「ハバキヌギ」、もしくは秋田流にナマって「ハバギヌギ」という濁点の多いバージョンがあるものの、主に秋田県南内陸部で使われる言葉です。
 ちなみに秋田県内において「県南」と呼ぶのは横手や湯沢の内陸部のことでして、沿岸部は「由利」「本荘」「仁賀保」のいずれかで一くくり。そのくらい沿岸と内陸では文化がまったく違うのですよ。小選挙区は国の事情でいっしょなのですがね(-_-;)

 ハバキヌギの意味するところは、団体行事の終了した夜に行われる飲み会のことです。通説はいくつかあるものの、有力な説として、「ハバキ」とは古い旅装である手甲脚半のことを意味し、それを解いた旅の後の飲み会。すなわち「ご苦労さん会」のこと。ハバキ脱ぎ。

 ところがですね、それだけではハバキヌギの意味にはなりません。県南文化として、翌日のことを考えないで酒を飲むというのがあります。平日から深酒しちゃうわけです。
 平日からハバキヌギと称して飲み会が参集され、軽く飲むという前振りだったはずが、宴会が終わると死屍累々といった有様。

 とにかく理由をつけちゃ宴会が激しく開催されるのだそうですよ。新車買って1周年記念とか、小学生の息子がテストで100点とったとか、そういった大変に個人的な理由で宴会が招集され、粛々と関係者が集まるといった具合。
 しかも「軽く飲む」という前触れのわりに、みなさん潰れるまで飲んでるわけでして。「酒の国、秋田」というキャッチフレーズは、伊達ではないのでした。

 前の仕事で世話になった先輩が横手の人だったのですけど、「今日は軽くしか飲まないぞ」と言いつつ、平日からお姉ちゃんのいる店にたどり着くまで飲んでおりました。つきあうこっちの身になれって。
 しかも県南の人はすぐ手が出ます。とくに体育会系の出身者は簡単にグーが飛んできます。
 飲んでる最中に意味もなくボコボコ殴られ、なんでだろうかと呆然としてると「店の姉ちゃんに腹を立てたのだが、まさか姉ちゃんを殴るわけにはいくまい?」という理由だったりしまして。ええ、県南のノリはそんなもんです。ついてけないヤツの負け。

 夜勤生活から抜け、この3ヶ月は別チームにドナドナされてる私なのですけど、そこの親方が横手出身でして。こういうノリでウチの仕事をこなしてる人がいるんだなぁ、とうれしくなってくる親方なのですよ。
 人に対する先入観なし。バカ話大好き。職場の立場に対して執着まったくなし。従って上から見下すプライドもなし。けれど長く仕事をしてきているんで要点把握能力は大いにあり。親しみやすい人柄なんですね。

 私は両親から県南の血を受けているせいか、横手~湯沢周辺の県南の人は肌に合います。県南独特の人当たりの柔らかさと、優しい県南方言が心に染みて、おのれのルーツに思いを馳せることがままあるのですよ、奥さん。
 キツい外面のわりに中身が柔らかい県北と違って、外見が柔らかく中身も柔らかいのが県南人ですかね。人っこがいいというか。横手以南の人はとにかく接しやすいところがありますネ。

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コメント

 こんにちは。こちらのブログは時折拝見しておりましたが初めてコメントいたします。       私は「キツい外面のわりに中身が柔らかい県北」です。生まれは、旧合川町です。いまは隣の県に住んでいます。「キツい外面のわりに」というところが少し気になりますが、「人は見た目じゃない」と、おほめいただいたのだと勝手に思わせていただきます。
 県南の皆さんの「ハバキヌギ」というのは激しいものですね。「軽く飲むという前振りだったはずが、宴会が終わると死屍累々といった有様」にはびっくりです。うちの地元では聞いたことがないです。「酒の国、秋田」というキャッチフレーズを、県南の方々は激しく体現してらっしゃるようですね。

投稿: hk | 2009年10月26日 (月) 21:13

以前(10年くらい前?)、横手駅前に仕事で行きました。

腹が減り近くの食堂、喫茶?へ
メニューに横手焼きソバ!
普通の焼きソバより若干お高いようで
当時はスルーして普通の焼きソバ¥400也。

食べておけば、よかったな~^^


投稿: ガキ | 2009年10月26日 (月) 21:48

> hkさん
もちろん誉め言葉ですよん。交わってみなきゃわからない内面が人というものですきに。
もう男鹿あたりに行ったら、漁師言葉の激しさでタジタジでっせ。みんないい人たちばかりなんですが。
あくまで比較としての話です。県南は女性も男性も柔らかい印象の人が多いのですよ。
対して県北は見た目シャープな人が多いように思えます。でも中身はやっぱり秋田の人だなぁって。
県南の飲み方は常軌を逸してるところがある上に、なにより秋田の見栄張り文化の総本山ですから。
お客さんを招待するとなったら、もう分不相応な場を用意したがります。先方の財布の中身をなぜゲストが心配するかっていうくらい(^^;
 
> ガキさん
10年前の横手やきそばっすか?しかも駅前?
駅前にやきそば食わせる小さな専門店みたいなのがありましてね。ちょっと小路を入ったとこで。
学生が下校時にダベってく店、というような雰囲気といえばご理解いただける規模の店です。
玉子焼き乗せの大盛りでも500円しなかった記憶が。
そんなおいしいもんじゃありませんでしたけど、やきそば専門店が秋田で成り立ってる不思議さに感動しましたっけよ。

投稿: ビヨ | 2009年10月27日 (火) 19:34

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