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ローカルネタ あれこれ

 有効求人倍率0.28倍って、なにそのすげー数字って感じ。当地における有効求人倍率は、全国最低とのことですよ。
 私が再就職活動で泣いていた時期ですら、0.7倍前後だったのに、今はもうそんなもんじゃないわけです。自分の苦労を思い起こすに、あの地獄よりも今はもっとひどいということですね。

 実際は採用する気がなにもない仮面求人と、最初から人材を使い捨てにするつもりの慢性求人を含めての数字ですから、まともなところへ就職したいと考えている人にとっちゃ、実際はもっと悪い数字なわけです。
 先々月あたりは0.24倍なんていう数字でした。5人応募しても1人採用されるかどうかですよ。完全な買い手市場。ただでさえ態度の大きな秋田の企業経営者は、ますますふんぞり返って後ろにひっくり返りそうになってることでしょ。

 自殺者が再び増加に転じているというのもわかりますわ。田舎はどんどん暮らしにくい環境になっちゃってますからね。いろんな意味で。
 ただぼんやりと暮らしていくだけなら、都会のほうが楽に生きられると思いますよ。便利だし田舎よりオカネかからないですからね。

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 話は変わって。

 公共交通機関が衰退の一途である田舎において、町内循環バスを運行していた旧雄和町のユーグルが廃止になった模様。
 雄和町をグルグル回ってっからユーグルという名前で、距離によって運賃が加算されていく方式が当たり前の田舎バスの中、ユーグルは一律100円という大変わかりやすい運賃設定でした。1日13便が循環し、ジジババのいい足になってました。
 運行委託を受けていたバス会社の運ちゃんも、ジジババばかりというのをよく承知していて、けっこう融通をきかせた運転をしていたと聞き及んでおりますよ。

 ところが雄和町は秋田市に吸収合併となり、運賃一律100円では絶対に賄えない収支を税金から補填していたわけですが、地方自治体の運営困難が当たり前の世の中になると、補助金の類は一番先に削減を狙われるのが役所の常。

 秋田市というのは公共交通機関の維持に大変不熱心な自治体でして、廃止に当たっていちおう代替手段を用意するものの、わざわざ不便なやり方を設定するんですね。
 もちろん利用者はガタ減りになります。それを理由に完全廃止しちゃおうという意図があまりにもわかりやすく、利用者の立場に立った施策なんてものは100%あり得ません。
 ジジババの足としての需要は、たいてい日常の買い物と病院通いなわけですよ。それを「ショッピングセンターの500m手前で路線が別方向になる」「行きは病院の300m手前まで走りますが、帰りの便は病院近辺を走りません」なんていうことを平気でやるんですよね。

 政治というのは、まず人ありきで始まるものだ。我が職場の同僚が、日頃のノリの良さのわりには含蓄の名言を吐いたものですけど、行政だって同じわけです。住民がいなきゃなんの意味もない行政ですんで。
 良く表現したら「ドライ」、悪く言えば「安易」なやり方が、行政も民間企業も平気でやる世の中になっちまいましたな。
 そこに共通するのは「使う立場に立って考えてねえだろ?」でして、ようは利用者(あるいは顧客)よりも、計画担当者(もしくは商品開発担当者)の組織における立場ですとか事情が優先してるとしか思えないやり方が世の中に蔓延してきてるってことです。

 そういったやり方というのは、かつてお役所仕事と揶揄されたはずなのですが、きっと現代は民間企業すら役所化しているのでしょ。組織の原理だけが優先されて。
 「まるでお役所」とかつて取引業者から揶揄されたニコンさんが、実はユーザーフォローに一番熱心であったという事実は、必ずしも組織の硬直化が利用者の不利になるわけではないことを示しているんですがね。

 ユーグルの廃止に関しては、市民に対して冷たい姿勢を貫く秋田市と合併したのがそもそもの間違いだったね、としか言えませんな。もっとも単独立町では先行きが見えないというのはあったでしょうけれど。

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 またまた話は変わって。

 当地のような田舎には、目立たないようで海外から移ってきた方が何人か暮らしてまして、その多くは日本人男性と結婚した海外出身の女性です。
 その多くの女性が困り果てているのは、日本語の習得。とくに読み書きといいます。子供の学校からの通知はたいてい書面ですし、役所へなにかの手続きをしに行けば、難しい役所言葉に悩まされ。

 そんな女性たちのための日本語学校を秋田県能代市で開いている奥さんの特集をですね、地元のNHKがローカル枠で放送してたんですよ。
 母としてまともに日本で生きていくために必要な日本語を叩き込む。徐々に増えていく海外出身女性のため、近所の爺さんとか暇な奥さんにポランティアで助手をしてもらって。

 そんな日本語学校の生徒さんのひとりに焦点を当て、クルマの運転免許を取得するフィリピン出身の奥さんを軸に話は進むのですが、日本に住んで20年になってもわからないのが堅苦しい表現の日本語表記。
 ほれ、免許の試験問題の文面ですよ。ただでさえ、やたら堅苦しい言い回しの文語体文章。引っ掛け問題というような日本語の言い回しがあったりするアレです。日本人だって間違えますよね。

 なかなか生計が立てられないまま、心苦しくも娘さんを奥さんの実家に預けてがんばってきたご夫婦は、最近やっと生活が安定して娘さんをフィリピンから呼び寄せることができました。
 お母さんからしたら、娘さんになにも愛情を注いでくることができなかったという負い目があって、せめて娘さんをドライブに連れて行ってあげたいと考えるのですが、そんなことすらハードルが高い日本独特の社会。免許取得に向けての悪戦苦闘が始まるわけです。

 いまどき運転免許試験に合格して泣く人はいないと思いますが、そういった事情を知っていれば同情できます。娘さんを乗せて運転する奥さんの表情は、得意気で晴れがましく、とてもいい顔をしておりましたよ。
 こういった地味ながら地域社会の問題点をしっかりとフォローする取材は、もうNHKの独壇場ですね。
 以前に和賀山塊のブナの巨木を通年で根気良く取材したのも秋田放送局でした。もう田舎の民放局は目先の話題を追いかけるのが精一杯という感じで、地味な話題をしっかりとフォローしようなんていう姿勢すら見えません。NHKの存在意義が田舎では強いのですね。

Guzen167

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