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リバーサル使いてえよお

 リバーサル使いてえな、という気持ちは今でも消えることなく、すっかりショボくなってしまった田舎の銀塩環境を恨むばかりなのですが、かつて業界に長く籍を置いた身としては、銀塩衰退の片棒をわずかながらも担いだ意識があって、単純に環境を恨む気にはなれなかったりするのも事実なのです。
 偏見と思い込み満載ながら、当地における銀塩環境衰退について書いてみますか。

 私が繰り返し「リバーサルを使いたいけど使えない」と書いているのは、まともな現像所に手配できる可能性が著しく減った、という理由一点です。
 みなさんご存知の通り、銀塩フィルムというのはフィルムそのものと現像工程が一体になって成立しているものであり、フィルムだけが良くても現像がダメならすべて台無しというものです。
 当地では今でもリバーサルフィルムの入手は難しくもなんともありませんが、こと現像所の確保となれば、難しいのなんのって。

 かつては信頼できる現像所が地元にありました。地方都市にE-6の現像所が存在しているというのは幸運であり、しかも職人気質の親父さんがガッチリ現像レベルを監視しているとなれば、かなりの幸運といえます。
 現像後のフィルムの扱いがちょっとアレで、プロ関係の方には「やめとけ」とコメントするしかなかったのですけど、趣味でダラダラと撮ってる私にとってはいい存在でした。
 E-6の自家処理店というのは、大都市圏を除けばまず期待できない存在であって、ド田舎にそういう店があるのは奇跡的なことでもあったのですよ。

 普通の写真店にリバーサルの現像を頼みますわな。以前はフィルムのメーカー系列の現像所へそれぞれ店頭で割り振られたものです。エクタクロームならコダック系。フジクロームならフジ系。サクラクロームならサクラ系。純正現像という意味ですね。
 けれどメーカーの体力が劣化してきて満足なフォロー体制を維持できない。もしくは田舎にまで手が回らない。そういった事情が加わってくると、コダクローム以外のリバーサルフィルムは、一部の特殊なフィルムを除けばE-6処理準拠なので、エクタクロームであってもフジに回す。あるいはその逆もあったりします。
 それは納期の問題ということもあれば、現像価格の問題だったりすることもあり、そのへんは店と客の相互了承で行われるものであります。

 で、くだんの地元E-6店が普通に営業していた時点で、もう1軒E-6店(フジのCR-56処理らしかったです)があったものの、ここは「とりあえずリバーサル処理やっときゃバカな田舎もんはプロ店だと思ってくれるべ」というようなナメた態度を前面に押し出すダメダメな店で、カルチャースクールのオバ様たちからですら現像レベルを笑われてる店でしたので論外。
 その他はメーカー系列の現像所ということになるものの、コニカもコダックも撤退した土地では、フジに回される可能性が高いっすな。

 そのフジの仙台処理拠点は、今はどうか知りませんがかつてはテキトー処理という評価が業界内の一部では語られていました。ここへ送られないなら、地元のナメた店へ外注で回される可能性があり。
 フジの仙台拠点が閉鎖になって東京集中処理ということにでもなっていなければ、怖くてフジには回してほしくなく。その東京工場すら、どのくらい信用できるのか、田舎もんにはわかったもんじゃありません。

 地元のE-6屋さんが親父さんから息子さんへ代が変わり、どうも現像レベルをまともに管理してはいないようだということが漠然とわかってきた時点で、私はリバーサルを使うのをやめたのですよ。
 やめたくはなかったですが、疑問符が盛大に発生する現像結果に、こりゃもうやめなきゃなんねえなと悟ったわけです。

 今でも私は「デジタルは銀塩に勝てない」と思ってます。言葉の表現を変えれば、デジタルカメラで生成する画像は根本的に銀塩と違う成り立ちなので、銀塩とイコールになるはずがないと。
 まったく別物なので、同じ次元で語ろうとすることそのものが間違っているとさえ思っています。銀塩の撮影結果をテイストとして求めるなら、銀塩で撮るしかない。
 そういった自分の思想がわずかながら残っているもので、C-41処理のB/Wフィルムを使おうとはしているんですけど、ポジとネガの絶対的な表現の違いっつーのは、フォローできるはずもなく。

 そこでですね、私と同じ感慨を抱いている田舎暮らしの同士が結合してですね、全国的にネットワークを作る必要があると思うんです。
 そうですな、「国家社会主義日本銀塩党(略称NSJ)」でも組織して、来るべき参議院選挙でとりあえず国会議員を送り込むと。

 党首にはぜひEOS使いの橋本龍太郎センセーをお願いしたいとこですが、とっくに冥府へ向かわれてしまってるので、とりあえず名誉総裁ということで。
 中国のハニートラップに引っかかってしまった過去はあるものの、そのへんは「被写体としてあまりにも魅力的であった」という名誉総裁の霊界通信で、党員はみんな了承。

 ポートレートを撮らないからといって被写体の魅力まで否定するようなセクト主義は、党においては一切認めません。党員は心と視野を広く持たねばなりません。
 なにしろNSJは芸術保護による世界的芸術発信地の構築を政治戦略としていますので、広範囲に渡る芸術への理解が求められ(以下略)

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