シブい街並みについて
書籍系の話題を前々エントリーから続ける。
山渓からこういうムック本みたいなものが出ている。A5サイズのコンパクトなシリーズだ。
かなーり前に旧ほんたわへ書いたことだが、秋田県には魅力的な街並みが少ない。フォトジェニックな街並みが皆無に近い。
どこへ行っても、首都圏近郊のどこかの町みたいな景色であり、雪が積もってみて初めて雪国らしい景色になる。
街から外へ出れば田んぼがあったりするので、やっぱり田舎なんだなーとは思うものの、ようは秋田の人間の潜在的な東京志向が街並みに表れているのだろうと私は解釈している。自分らのオリジナリティを否定している。歩いてみてもつまらないのであった。
けれどたまに県外へ出てみると、通り過ぎるだけの街なのに、なんだかちょっとカメラ片手に歩いてみたくなる景色がある。
青森県の弘前市はかなりフォトジェニックな都市であると個人的に思い、実際に2時間ほど歩いてみたことがある。奥が深そうな都市の姿は、東北のミニ首都圏状態の都市とは一線を画すものがあった。
そんなわけで、手っ取り早くシブい街はないのかと思って買い求めたのが、上記の山渓の本なのであった。
正直に書いておくと、先日の湯沢行での両関酒造も同様、旅行ガイドに掲載する名所のカットには、極力余計なものを写らないようにする。雰囲気で見せるカットに仕立てたりもする。よって現地のすべてがそういう雰囲気とは限らない。
そういったフィルターを通して観察すると、やはりなかなかシブい街並みはムック本に紹介されないのだなあ、と思う。
こと秋田県にだけ限るなら、紹介されている六郷(現美郷町)はけっこうシブい街だが、増田(現横手市)も紹介せねば片○落ちであろう。
また、角館は必ず紹介されるものの、角館の魅力は例の武家屋敷とシダレ桜だけではない。裏通りに残る古い洋館、昔からある映画館など、観光地化する前には時間が止まっているような景色があった。それも観光地化してどんどん消えてるのだけどもね。
そんな中、私が行ってみたいなあと思うのは、ダントツで宮城県の登米。観光地化が激しいわけではなく、かつて私鉄が走っていたくらいの地域の拠点でもあるわりに、今ではひなびているらしい。
街のノリとして古いものを残す意識らしく、明治時代の建築物も多数残る。江戸時代を意識させる景色も少なくない。近代の商業遺産のような景色も散見されるという。
数年前に現地で開催される夏の夜祭に合わせて訪問しようかと企んでみたのだけど、現地では民宿形態の宿しかないらしく、ひとり旅ではちょいと浮いてしまう。今なら野営っていう手があるからなーw
ほかにも狙ってる街はあるが、今回は秘密にしておくよw
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コメント
こちらで野営突入の際は
御一報下されば酒樽かついで
参上いたしたく候。
投稿: ガキ | 2009年2月24日 (火) 19:48
カメラ片手の中年単独行って、事情の如何に関わらず、なんとなく気難しそうな写真好きの親父、という固定化したイメージが私の中にあり、若作りしているとはいえ、まごうことなきオッサンの身としては躊躇するところがなきにしもあらず。
フォトベストなんか着ちゃって、立派で大きなカメラと三脚抱えた目つきの悪いオジ様って、若い頃から苦手なのですよ(^^;
そうですなあ。宮城蔵王あたりで野営しちゃいましょうか。密かに遠刈田温泉のファンなのデス。
投稿: ビヨ | 2009年2月25日 (水) 17:55